入居費用の目安

高齢者住宅・老人ホームに入居する時に必要な費用

高齢者住宅・老人ホームに入居する時に必要な費用は大きく分けると、入居時に必要な入居金と、入居後に毎月支払う月額利用料の2種類に分けられます。それぞれの性質や内訳を見ていきましょう。

「入居金(入居一時金)」とは?

入居金(入居一時金)とは施設を終身にわたって利用する権利を取得するための費用です。金額は施設によってさまざまです。

入居金には償却期間といって、「そのお金を何年かけて使うか」という期間が施設ごとに定められています。償却期間が過ぎて、入居金を全て使ったあとも、月額利用料を払うことにより施設での生活を続けることはできますが、施設によっては新たな契約が必要になる場合もあるので入居前に必ず確認しましょう。

また、償却期間内に退去・解約となった場合は、残りの未償却分が返還されます。ただし、この計算方法は施設により異なりますのでご注意ください。

「月額利用料」とは?

月額利用料は家賃、食費、管理費などが一般的です。こちらも住宅(施設)によって金額はさまざまです。その他、水光熱費や上乗せ介護費用が含まれることもあります。入居金として家賃に相当する費用を前払いしている場合は、月額利用料が少なくて済みます。

管理費

事務管理部門の人件費、共用部分の維持費などです。

食費

食事サービスを利用した場合に支払う費用です。

上乗せ介護費用

入居者1名に対して人員体制が手厚い施設の場合、上乗せ介護費用として加算されます。

介護保険を利用した場合の負担

介護保険サービスを利用した場合の利用者負担は、介護サービスにかかった費用の1~2割です。費用はサービス(要支援1・要支援2、要介護1~5)ごとに上限額が定められています。
上限額を超えてサービスを利用する場合、超過分は原則全額自己負担となりますが高齢者住宅・老人ホームによって異なるため高齢者住宅情報プラザまでお問合せください。

介護保険施設(特養、老健、療養病床)の場合

介護保険施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設)は「入居一時金」は不要です。月額費用として居住費、食費に加えて介護保険サービス費の1割または2割を支払います。食費や居住費は「介護保険負担限度額認定証」が適用となります。その他医療費、理美容費、日常生活雑費など実費を支払うことになります。

入居金 0円
月額費用 5~17万円

※居住費、食費、介護保険サービス費の1割または2割

有料老人ホームの場合

有料老人ホーム(住宅型、介護付き)は通常「入居一時金」が必要です。入居一時金は入居後の居住費を前払いするものです。金額はさまざまです。0円の場合は月額費用が高くなります。

月額費用として家賃、管理費、食費、介護費、日常生活費を支払います。介護費は介護サービス費の1割または2割が基本ですが、人員体制が手厚い施設の場合「上乗せ介護費用」がプラスされます。さらに規定回数以上の入浴や外出支援を利用すると「オプション料金」が加算されます。

入居一時金 0~1億円程度
月額費用 10~40万円程度

※家賃、管理費、食費、介護費、日常生活費

サービス付き高齢者向け住宅の場合

サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)は賃貸住宅と同じように「敷金」が必要です。敷金は家賃の2ヶ月分程です。月額費用は家賃、共益費、生活支援サービス費、食費、介護費です。サ高住には必ず生活相談と見守りサービスが付いています。通常、介護は付いていないので、介護費は契約した事業者に支払います。「特定施設」の指定を受けていれば、有料老人ホームと同様に職員の介護を受けることが出来ます。

敷金・礼金 0円~家賃の2~3ヵ月分
月額費用 10~25万円

※家賃、共益費、生活支援サービス費、食費、介護費

医療費、お薬代、おむつ代、消耗品代、イベント行事参加費は自己負担となります。